JAPANDEMIC COMPANY ビールで多様性や文化を発信

JAPANDEMIC COMPANYは、2019年に松山市中心部のアパレルショップ内に誕生したクラフトビール醸造所「DD4D BREWING」を運営している。醸造開始以来、約200種類に及ぶ多種多様なビールを生み出し、ビールを通じて多様性や文化を発信し続けている。

山之内 圭太(JAPANDEMIC COMPANY 代表取締役)

アパレルショップで
醸造するクラフトビール

「DD4D(ディーディーフォーディー)」は、1998年に松山市のアパレルショップとして生まれたブランドだ。2019年には店内にクラフトビール醸造所「DD4D BREWING」が誕生し、そこで多種多様なビールが生まれてきた。DD4Dのビールは、世界5大ビール審査会の1つに数えられる「インターナショナル・ビアカップ」などで度々、賞も受賞している。

左/アパレルから始まったDD4D 右/ブランドアパレルショップの店内でクラフトビールを醸造

様々な種類のビールを提供

醸造所を立ち上げたのはJAPANDEMIC COMPANY代表取締役の山之内圭太氏。クラフトビールとの出会いは大学時代に遡る。カナダのバンクーバーに住む親戚を訪問した際に飲んだ自家醸造のビールに魅了されたのだ。

「カナダで飲んだビールはそれまで飲んだことがないようなおいしさで衝撃を受け、醸造やクラフトビールに関心が高まって造り方を教えてもらいました」 

大学卒業後は東京でビールと関係ない企業に就職したが、週末はビール店でボランティアとして働いていた。その際、クラフトビールの醸造所を立ち上げようとしている人たちに誘われて転職を決意。2016年に、新宿のクラフトビール醸造所「Y.Y.G. BREWERY」の醸造長に就任した。

「当時はまだクラフトビール醸造所が珍しく、Y.Y.G. BREWERYはメディアにも注目されました。プロとしての経験もないまま醸造長を任せられて試行錯誤が続きましたが、勉強や経験を重ねるにつれ、良い味のビールが造れるようになりました」

当初は故郷の松山市に帰るつもりはなかったが、アパレル業を営む父が病気になったことでUターンを決める。2019年には約30坪のアパレルショップの半分程度を使ってビール醸造所を構え、「DD4D BREWING & CLOTHING STORE」を立ち上げた。

「家業は継がずに自分がやりたいことに挑戦したかったので、父の会社とは別にビール醸造の会社を設立しました。その後は米国人の醸造家など、優秀なスタッフが次々に入ってきてくれて高品質なビールが造れるようになりました」

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