石見麦酒 無人駅を拠点に、ビールで新たなコミュニティを創出
地域の交通インフラは利用客の減少に伴い、各社がその存続の方法を探っている。それを解決するユニークな事例に、無人駅にクラフトビール醸造所をつくるというものがある。島根の石見麦酒はJR波子駅に醸造所を設置し、駅の活性化を実現し、さらに地域を盛り上げることに貢献している。
低コストを実現する
ポリ袋による醸造法を発案
石見麦酒は2015年に夫婦2人が島根県西部の江津市で立ち上げたクラフトビールのブルワリーだ。地元の素材を活かした個性豊かな商品を開発・販売している。
醸造を担当する工場長の山口厳雄氏は大学院で菌類の研究をした後、味噌メーカーに就職。その後、広島に戻り家業を手伝っている際に、学生時代からの「酒の醸造に携わりたい」という夢の実現に向けて動き出した。
「日本酒をつくりかったけれど新規で免許は取れない。その点、クラフトビール(法律上発泡酒)であれば新規で免許を取りやすく、主原料の麦やホップに加えるフルーツなどの副原料は自由に選べるので地域に密着しやすい。また、大量に使う主原料を地元のものにこだわるとコストが厳しいですが、副原料は少量なので展開しやすい点も魅力でした」
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