元祖鯱もなか本店 地元のシンボル「鯱」で地域を元気に
創業118年の老舗和菓子店、元祖鯱もなか本店。名古屋城の鯱をモチーフにした「鯱もなか」も、誕生から100年を超えて愛され続けている。2021年に4代目が経営を引き継いでからは、SNSはもちろん、ご当地アイドルなどともコラボしたマーケティングで、「鯱もなか」の認知度をさらに向上させている。

古田 憲司(限会社元祖鯱もなか本店 専務取締役)
戦禍も乗り越えて受け継がれ
4代目が事業を承継
元祖鯱もなか本店は、1907(明治40)年の創業。当時の名古屋は、名古屋港開港や御園座という劇場の設立など、活況にあった。その御園座近くに初代が和菓子店を開いたのが始まりである。当初、「鯱もなか」はなかったが、「明治時代に鉄道が敷かれ、それまでは現地にいる人だけが楽しめたご当地名物を、広域に移動させることが可能になりました。そこで、名古屋土産にするのなら名古屋城の鯱だろうとなって、1921年に誕生したのが『鯱もなか』です」と話すのが、元祖鯱もなか本店の専務取締役、古田憲司氏だ。
名古屋城のシンボルをモチーフにした「鯱もなか」
第二次世界大戦の名古屋大空襲で焼け落ちる前、名古屋城は国宝にも指定されていた。しかし、空襲で城も御園座も店も焼失、さらには「鯱もなか」の型も金属供出のためなくなってしまい、砂糖も手に入らなくなり、「鯱もなか」の製造はいったん途絶えてしまう。しかし戦後、2代目が現在地に移転。3代目は古田氏の妻であり現在の代表取締役である古田花恵氏の父が継ぎ、2021年に古田氏夫妻が4代目として店を継承し今に至る。
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