エゾウィン 農作業の今と過去を可視化し、未来につなぐ農業DX

標津町(しべつちょう)のエゾウィンは、「レポサク」という、農作業の車両と圃場を管理する「誰でもできる農業DX」システムを開発。人口減少や農業の担い手不足が課題となる中、将来的には北海道で「国内最大の自動化農場」を実現することを目指している。同社の大野社長に、開発の経緯や今後の事業構想を聞いた。

大野 宏(エゾウィン株式会社 CEO)

「日本の食を支える」を
ミッションに事業を展開

北海道の道東に位置する標津町で2019年に創業したエゾウィンは、「私たちが日本の食を支える」をミッションに事業を展開。農作業の「今と過去」を見える化し、誰でも農業DXができるシステム・「レポサク」を開発し、酪農の餌づくりを行うTMRセンターや農家から農作業を請け負うコントラクターなどに提供している。

エゾウィンCEOの大野宏氏は山形県の大学を卒業後、2007年にトレーディングカードゲームの輸入代行業で起業。当初は売上が伸び、システムの自社開発も行った。しかし、その後は事業継続が困難になり、また、父親が病に倒れたことから出身地の北海道に帰ることになったという。

「北海道に戻ってからは、父の看病をしながら鍬をもって畑仕事をしていました。これからは農トレだ!と友人を誘って畑を耕していたところ、TMRセンターのマネージャーと出会い、手書きの日報をシステム化できないかと相談されたのです」と大野氏は語る。相談を受けたのは2018年5月だったが、大野氏は当時、農業に関する知識をほとんど持っていなかった。

「手書き日報の自動化のために、農作業の進捗確認ができるシステムを作ってみたところ、意外と反応が良く、需要があることがわかりました」

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