片山農園 地域の仲間と連携し、小玉スイカの一大産地形成に成功

明治時代から4代にわたり100年以上続く片山農園。看板商品である小玉スイカの栽培方法に画期的な手法を導入し、熊本県植木町をスイカの一大産地に押し上げた立役者としても知られている。4年前に高校教師を辞めて家業を継いだという片山隆広氏に農園の歴史と、今後の展望について聞いた。

片山 隆広(片山農園 4代目代表)

冬瓜に接木する方法を開発
地域の生産者へ伝え一大産地に

年間生産高の8割以上を占め、片山農園の看板商品である小玉スイカ。大玉スイカと比べ糖度が高く、薄皮で可食部分が多いことから人気が高い。農園のある熊本県はスイカ生産量1位。小玉スイカも全国屈指の産地であり、それを実現したのは、30年以上前に片山農園が画期的な生産法を導入したからだ。

「3代目の父がスイカをつくり始めて数年目に全てのスイカが枯れてしまったことがあったそうです。そこで小玉スイカで有名な群馬県藪塚町に見学に行って勉強するも、『熊本では小玉スイカはつくれない』と言われてしまったと聞いています」

3代目は熊本に戻り、妻と2人で諦めずに試行錯誤を繰り返した。通常使用する夕顔(かんぴょう)に接木する方法を試すもうまくいかず、地元の益城町では台木に冬瓜を使っていると聞き、それにヒントを得る。冬瓜に小玉スイカの芯を接木したところ、美味しい小玉スイカをつくることに成功したという。

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