宮川洋蘭 花農家×IT×イノシシ=地方創生

「夢の花咲く島」と称される戸馳島に洋蘭栽培を根付かせ、全国トップクラスの生産地へと押し上げた宮川洋蘭。3代目の宮川将人氏が重視するのは「地域愛」だ。本業とは無関係の鳥獣対策に取り組み、「くまもと☆農家ハンター」を結成するなど、さまざまな活動に精力的に従事している。

宮川 将人(有限会社宮川洋蘭 代表取締役、
株式会社イノP 代表取締役)

顧客の「ありがとう」が
聞こえる農園に

熊本市内から車で1時間、八代海北部に浮かぶ人口約1000人の小さな島、戸馳島。作家の故・立松和平氏が「夢の花咲く島」と称したほど花栽培が盛んに行われているこの島に、洋蘭の栽培をもちこんだのが宮川洋蘭だった。

「祖父が終戦後に『心を豊かにするものを作りたい』と花き栽培を始め、2代目の父が高度成長期に『より華やかなものが求められる』とつくり始めたのが洋蘭でした。その後、戸馳島を洋蘭の栽培地にしようと、栽培を学ぶグループ『五蘭塾』を立ち上げ、実際に生産量が全国トップクラスになりました」と話すのは代表取締役である3代目の宮川将人氏。

祖父と父を見て育ち、小学校の卒業文集に「後を継いで世界一になる」と書いた少年は、東京農業大学を卒業後、アメリカとオランダで2年間の花修行に出て、目標実現に向けて事業戦略を描いた。

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