北海道ワインバレー構想で、北海道を世界的なワインの産地へ

北海道が2022年に開始した、同地を世界的なワイン産地へ育成するための「北海道ワインバレー」構想。産学官金連携により、人材育成やワイナリーの経営、ワインの品質向上、競争力強化などへの支援を行っている。同構想を主導する北海道大学の曾根輝雄教授に、これまでの経緯と今後のビジョンを聞いた。

曾根 輝雄(北海道大学大学院農学研究院 教授)

北海道ワインバレー構想が
2022年より本格始動

北海道は2022年4月、同地を世界的なワイン産業の集積地とすることを目的にした「北海道ワインバレー」構想を発表した。ワイン産業支援組織として、北海道大学を中核とする「北海道-ワインプラットフォーム」も新たに設立。産学官金の連携により、北海道産ワインの人材育成や経営、品質向上や競争力強化のために必要な支援を行っていく。

なぜ今、北海道はワイン産業の育成に注力しているのだろうか。

「ワインバレー構想が本格始動したのは昨年ですが、道は2010年頃からワインを重要な産物として捉え、2015年度から、ワイン産業を担う人材を育成する『ワイン塾』(2016年度から『北海道ワインアカデミー』)を始めていました。北海道では2015年頃からワイナリーが急増しており、道としては、ワインにおける北海道ブランドをきちんと保ちたいという想いがあったのです」と北海道大学大学院農学研究院教授の曾根輝雄氏は、その背景を語る。

北海道ワインアカデミーは、ワイン造りを始めて間もない人や、新たに始める人が、ワイン造りやワイナリー経営について学ぶ場だ。道からの依頼で、北海道大学もその運営に参画するようになった。

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