行政のDXで農業デジタル化を加速 データ駆動型の農業にチャンス

担い手の高齢化と減少の影響を受け、大きな変革を迫られている日本の農業。農水省は「農業DX構想」により、データ駆動型で消費者ニーズに沿った農業を目指す方針だ。検討に参加した東大の中谷朋昭准教授は、行政のDXが最も農業事業者へのインパクトが大きいと指摘する。

中谷 朋昭(東京大学大学院農学生命科学研究科農業・資源経済学専攻 准教授)

農林水産省は2021年3月、「農業DX構想」を発表した。2021年1月に有識者からなる「農業DX構想検討会」を設置して検討した、農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の意義・目的、基本的方向、取り組むべきプロジェクトなどに関する議論をまとめたものだ。同構想の検討会で座長代理を務めた東京大学大学院 農学生命科学研究科 農業・資源経済学専攻准教授の中谷朋昭氏に、同構想の狙いや、今後農業DXから生まれうる新しい事業について聞いた。

農業のデジタル化の方向を示す

同構想は、農業・食関連産業におけるデジタル技術活用の現状や、コロナ危機下の社会の変化に基づくものとなっている。中谷氏は、「『関係者がデジタル変革を進める際の羅針盤』を目指してまとめられた構想です。農・食・農村の在り方から行政手続きまで、幅広く目配りしています」と話す。

「農業DX構想」の目的は、データに基づく農業経営により、消費者ニーズに対応した価値を創造・提供する農業(FaaS、Farming as a Service)への変革を進めること。この方針は、2020年3月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」で定められていた。ちなみに同基本計画は、2030年を展望しながら、多種多様なプロジェクトをデジタル技術の進歩や農業構造の変化に応じて機動的に実行していく、というものだ。

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