シーベジタブル 日本の海藻食文化を世界へ発信

高知県安芸市に本社を置くシーベジタブルは、アオノリなどの海藻の研究と栽培生産および販売を事業の柱とする企業だ。海藻産業が衰退の危機にあるなか、日本が誇る海藻食文化の維持と発展、さらにはそれを世界にも広げることを目指している。シーベジタブル共同代表の1人、友廣裕一氏に話を聞いた。

友廣 裕一(合同会社シーベジタブル 共同代表)

栽培には地下海水を活用
安定量産する技術を構築

シーベジタブルは、高知県の四万十川が天然の主要産地のスジアオノリをはじめ、これまで栽培技術が確立されていなかった様々な海藻の研究、種苗育成、栽培、そして販売を手掛けている。研究と種苗育成を行うラボは高知のほか熊本や静岡に、生産拠点も、高知をはじめ三重、愛媛、岩手、静岡、熊本など各地に有している。

研究・栽培している海藻の中でも、シーベジタブルの創業のきっかけとなったのがスジアオノリだ。アオノリの中でも非常に香りが高い最高級品種だが、四万十川では河口部の水温上昇に伴い収穫量が減り続け、2020年ついにゼロとなった。そこで、スジアオノリを使っていた食品業者などから助けを求められたのが、友廣氏と共同でシーベジタブルの代表を務める蜂谷潤氏だ。創業前から室戸に移住して様々な事業を行っており、その1つがアワビの養殖。そして、アワビの餌とするために研究・栽培していたのがスジアオノリだった。

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