プランテックス 植物工場だからこその付加価値を生み出す

森林伐採や水資源の枯渇などの問題を抱える現代農業。世界人口が増え続けるなか、環境負荷を増やさず食料を生産する方法として注目されるのが植物工場だ。プランテックスはエンジニアリングの力で従来の植物工場を超える高効率・高付加価値の食料生産を目指す。

山田 耕資(プランテックス 代表取締役社長)

植物工場の事業性を技術の力で高める

プランテックスは2014年設立の植物工場スタートアップ。エンジニアリングに強みを持ち、植物成長制御システムとそれに連動する密閉方式の植物栽培装置の独自開発に成功している。

プランテックスの植物工場が既存の植物工場と大きく異なる点は、野菜を育てるユニットが密閉されており温度・湿度や風向がより均一化できることと、植物の成長にかかわるさまざまな変数をソフトウェアで制御していることだ。創業メンバーで年単位の議論を重ねてハードウェア・ソフトウェアの開発にこぎつけたという

創業のきっかけは、代表取締役を務める山田耕資氏が植物工場を見学する機会を得たこと。当時、すでに黒字化する工場も出てきており、植物工場の進化と将来性に感銘を受けたという。

一方、まだ改良する余地は大きく、高度なものづくりの技術を持ち込むことで植物工場のポテンシャルを引き出し、より大きなビジネスとして成長させられる可能性を感じたという。「植物工場の持つ潜在能力を、エンジニアリングで開花させたいとの思いを持ちました」と山田氏は語る。

その後、ものづくりの分野で卓越した実績を持つエンジニアらが集まり、植物工場に関する勉強会を重ね、皆で創業を決意。技術開発に向け植物工場とそこで育てられる植物の栽培管理手法や生産性向上手法などの研究を進めた。

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