ムーミン物語 総来場者数400万人を突破し、地域活性化に寄与

ムーミンバレーパークとメッツァビレッジからなる「メッツァ」は、開園から約5年が経過した2023年7月に総来場者数400万人を突破した。企画・開発・運営を手掛けているのは、テーマパークの運営実績が一度もなかった株式会社ムーミン物語だ。代表取締役社長の小幡匡志氏に事業戦略と今後の展望を聞いた。

小幡 匡志(株式会社ムーミン物語 代表取締役社長、
フィンテック グローバル株式会社 執行役員 事業統括部長 メッツァ統括担当)

本国は夏冬限定開園
日本では初の通年パーク

埼玉・飯能市に、ムーミンとその仲間たちが住む世界を再現した「ムーミンバレーパーク」がある。「ムーミン」は、フィンランド人画家・作家のトーベ・ヤンソンが1945年に生み出した作品で、1964年に童話が翻訳され日本にも紹介された。そして、1969年にはアニメが放映され、人気を博した。

このテーマパークの魅力は、物語の魅力や原作者の想いに触れることができる点だ。ムーミンに関するオリジナルグッズがそろうギフトショップ、北欧とムーミンの物語の世界観を融合したメニューが出されるレストラン、さらにメインエリアの「ムーミン谷エリア」ではムーミンとその仲間たちが出迎えてくれる。

「ムーミン」を題材にしたテーマパークは、じつは本国フィンランド以外では現在、日本にしか存在しない。その理由について、運営企業である株式会社ムーミン物語代表取締役社長の小幡匡志氏は「ムーミンのキャラクターにかかわる世界市場のうち、4割強を占めるのが日本。ムーミンは日本で愛され、育てられたキャラクターなのです」と話す。

パーク誕生の背景は、2013年に小幡氏が現在も在籍するフィンテック グローバル株式会社に本国のライセンサーから、ムーミン人気の高い日本でパークをつくりたいから事業パートナーを探してほしいと打診があったことだった。

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