トヨタ車体 今も受け継がれる先人のチャレンジマインド

愛知県のみならず日本を代表する企業、トヨタ自動車を中核とするトヨタグループ。その中でハイエースやランドクルーザーという、発売以来高い人気を誇る車を生産しているのがトヨタ車体だ。2025年8月に創業80周年を迎える同社のチャレンジマインドについて、代表取締役・社長の松尾勝博氏が語る。

松尾 勝博(トヨタ車体株式会社 代表取締役・社長)

80年の歴史の中で
箱型バン開発が転機の一つに

1945(昭和20)年にトヨタ自動車工業から分離・独立して創業したトヨタ車体は荷物や人を運ぶトラックなどの車両生産で産業に貢献することを理念に掲げスタートした企業だ。シャシーはトヨタ自動車で製作し、トヨタ車体はキャブ(運転台)や荷台などのボデー部分の多車種少量生産を実践してきた。代表取締役・社長の松尾勝博氏は「高度経済成長に伴って原材料だけではなく梱包された商品の物流量が増えた時代背景から、人を乗せる機能と荷物を運ぶ機能の調和をはかった新しい分野のデリバリーバンとして誕生したのがハイエースです」と話す。

1967年生まれのロングセラー、初代「ハイエース」

1967年発売の初代ハイエースは4系列11車種のバリエーションでシリーズを構成し、9人乗りのワゴン、12人または15人乗りのコミューターも販売されるようになった。そして1989年、スーパーカスタム・リミテッドの販売を契機に、ハイグレードコミューターとしての存在感が増大。それが80年の歴史におけるターニングポイントの1つとなった。

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