MRT 医療にITを活用し社会貢献 医療現場を支え課題を解決

若手医師の互助組織として始まった医療ベンチャーのMRTは、医師不足の課題に対応するため、プラットフォームを通じて多い日で約1000人の医療従事者を全国の医療機関などに紹介している。個人向けの端末やオンライン診療、MaaSを活用した、地域の医療課題解決も目指す。

小川 智也(MRT 代表取締役社長、医師)

「医療を想い、社会に貢献する。」という経営理念の下、医療を通じた社会貢献を目指すMRTは、2000年に設立された。若手医師の互助組織が母体の東大医学部発・医療ベンチャーで、24時間365日体制で医師や医療機関、そして医療を必要とする人たちをサポートしている。

医師不足下の助け合いから創業
全国の医療機関などに人材紹介

「医療の現場は医師不足が深刻で、医師は仲間同士で調整するなどしてきました。これをシステム化しようとしたのが、MRTの始まりです」。MRT代表取締役社長で、医師の小川智也氏はこう語る。MRTの取締役は過半数が医師で、徹底した医療現場主義、医師目線がその特徴の1つだ。

MRTが運営する「MRTプラットフォーム」では、約26万人の医療従事者が会員になっている(2020年12月時点)。医療従事者の紹介では全国トップクラスの実績を誇る。また、業務の外部委託(BPO)や経営支援、事業承継・開業支援、オンライン診療など、医療機関のニーズにあわせた様々なサービスも提供する。医療の現場を支え、適切な医療を効率的に提供することをバックアップするのが同社の主な事業となっている。

MRTは、オンライン診療では日本初のスマートフォン向け遠隔診療・健康相談アプリ「ポケットドクター」を開発、運営している。アプリを導入している医療機関なら、ユーザー(患者)は診療予約から診療、薬や処方箋受け取りまでの一連の流れをスマートフォンで行える。

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