静岡ガス エネルギーを地域内循環させ、環境価値の地産地消へ

創業より110余年、地域に根差して発展してきた静岡ガス。2021年には「静岡ガスグループ2030年ビジョン」を公表し「地域とともに新しい価値創造のサイクルをつくる」ことを掲げ、自治体やスタートアップなどと様々な新事業への取り組みを進めている。新事業により何を目指すのか、社長の岸田裕之氏に尋ねた。

岸田 裕之(静岡ガス株式会社 代表取締役 社長執行役員)

多角的なポートフォリオを目指す
静岡ガスの2030年ビジョン

静岡ガスは2022年3月、賞味期限が迫っていたり、パッケージに傷があるなどして売れずに余っている食料品を県内の食品関連企業などから募って販売するECサイト「しずかる」を開設した。また、これまでにも同社は、2021年7月に富士市内の支社に、飲食業界での開業を目指す人に業務用厨房と飲食スペースを貸し出す起業支援型食堂「エネリア食堂」をオープンしたり、同年11月に脱炭素の技術開発で静岡大学と提携するなど、一見畑違いにも思える領域で様々な取り組みを行ってきた。

フードロスの危機にある食品を販売するECサイト「しずかる」

その背景にあるのは、2021年12月発表の「静岡ガスグループ2030年ビジョン」だ。同社は「地域とともに新しい価値創造のサイクルをつくる」ことを掲げ、2030年には経常利益のうち、都市ガス事業50%、新たな成長事業50%という多角的なポートフォリオの実現を目指している。同社はなぜ今、事業の多角化へ力を入れているのだろうか。

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