AeroEdge 航空産業で勝ち抜くため、教育と研修に尽力
航空機用エンジンのタービンブレードを製造するAeroEdge。ボーイング機トラブルとコロナ禍のダブルショックで受注が落ち込んだ時期を社内改革に充て、将来への布石を打った。会社設立から10年を迎える同社の今後の成長戦略について、代表取締役社長兼執行役員CEOの森西淳氏に聞いた。

森西 淳(AeroEdge株式会社 代表取締役社長兼執行役員CEO)
コロナ禍で困難に直面するも
未来に向けて大胆な選択
AeroEdge(エアロエッジ)は機械部品製造業の菊地歯車からスピンアウトして誕生した企業だ。菊地歯車時代に森西氏が率いる航空宇宙事業部は、難削材加工技術をもって航空産業への参入を図り、エアバスやボーイングの航空機に搭載されるエンジン「LEAP」などを製造するグローバル企業・Safran Aircraft Enginesに高く評価され、長期量産サプライヤーに選定された。しかし、航空機部品の製造には材料調達から品質管理まで、きめ細かい管理が求められ、また設備投資が大きくなりリスクが高すぎたことから、菊地歯車からスピンアウトして、航空機部品事業を行うことを決断。それがAeroEdgeだ。2016年1月の本格稼働からゼロベースで体制づくりを行い、サプライヤーとしての信頼を積み重ねてきた。
しかし、航空機産業は大きな試練に直面する。LEAPを搭載する航空機の墜落事故に端を発したトラブルに追い打ちをかけるように、コロナ禍の移動制限で旅客需要が大きく減少し、工場の一時操業停止や物流の遅延により部品の供給も滞った。Safran社からは当面、少量生産で凌いでほしいとの申し出があったが、森西氏はそれを断った。細々とした延命措置を受けるより、将来訪れる再成長期を見据え、一旦生産ラインを止めて改革を断行しようと考えたからだ。
全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。
-
記事本文残り71%
月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!
初月無料トライアル!
- 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
- バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
- フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。