カーボンニュートラル成長戦略策定プロジェクト

脱炭素は、企業にとって成長分野であるとともに命運がかかっている中、具体的な構想を描き、戦略・戦術までに落とし込んでいる例は、非常に少ない。そこで事業構想研究所は新プロジェクトを立ち上げる。

編集部では、誌面に掲載する記事に限らず、企業トップ、事業責任者、政府政策立案者(政治家、官僚)、国際機関、経済・工学・社会学・経営学等のアカデミア、脱炭素分野の実務家、世界各地の記者・専門家等に日々取材をしている。そうした中で危機感を覚えたのは、世界の潮流から日本企業が取り残されかねないことだ。もちろん、一部の先進企業は、先取りした対策と実行計画を掲げて高い評価を得ている。しかしながら、そうした企業でさえ、カーボンニュートラルへの道程は厳しいのが現実だ。

総論で指摘したように、多くの人々が高いと感じる現在の目標でさえ、足し合わせても、気候危機を回避するには、なお不十分であり、より今後、一層高い目標を掲げ実行計画を策定する必要性に迫られる可能性が高いことも考慮すべきだ。それだけでなく、カーボンプライシングのように経済ルールに大きな影響を及ぼす制度、仕組みが、脱炭素経済への移行を促すイノベーションを誘発するために、日本でも本格的に導入する検討がなされている。こうした中、企業としての危機(陰)と捉え守りに入るのか、あるいは成長機会(光)と捉えるのか、その両面を同時に進め新たな構想を描いて実行していくことが肝要となる。

少し厳しい言い方をするが、これまでに取材した企業の中には、国がどうにかしてくれないと経営努力では無理といった他力本願な弱音が少なからず見られた。確かに法律・制度を決めたり仕組みをつくるのは、政治家や官僚の主たる仕事だが、過去の延長の枠組みで未来を展望し、事業を計画して本当にいいのだろうか。欧州のように産官学が連携し共創していかなければ、一層遅れをとるし、本来必要で正当な国内外のルールづくりもなされない。

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り35%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全文読むことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事15,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。