広島から拓く観光構想プロジェクト研究開始 産官学共創の挑戦
広島から拓く観光構想
産官学共創の挑戦
広島県、広島県観光連盟(以下「HIT」)、三井不動産、事業構想大学院大学が連携し、「世界トップ10・日本トップ3の観光県を目指す!事業構想プロジェクト研究」を2025年4月21日に発足した。
本プロジェクト研究は、約9カ月にわたる研究会として、公募で選ばれた研究員が観光開発を通じた地域活性化に取り組むものである。複数の研究員で取り組むグループ構想では、広島空港を利活用した「新たな観光ルート開発」「観光コンテンツ造成」「関係人口増加促進」の3つのテーマで構想立案を行う。加えて、自身の専門性や所属企業の強みを活かした個人構想にも取り組み、地域課題の解決に挑む。研究会は2025 年6月から2026年3月の期間にて、イノベーション・ハブ・ひろしま Camps 、広島空港などを会場に実施。広島県、HITが共催となり、広島の観光分野の知見や事例の共有を通じて、研究を支援する。
プログラムを主催する事業構想大学院大学は、事業の根幹となるアイデアの発想から構想の策定、実現に向けた計画の構築までを支援するカリキュラムを提供する。地域を深く理解し、自らの専門性と掛け合わせることで、独自性と実現性を兼ね備えた事業が生まれる。
財源には、三井不動産から広島県に寄付された企業版ふるさと納税を活用。このため受講費用は無料。企業版ふるさと納税を活用した産官学の連携によって実現し、観光振興と人材育成、地域の持続的な発展に寄与するモデルケースとして期待されている。広島の未来を構想し、具現化する挑戦が今、始まっている。
広島県庁にて行われた記者会見の様子。
左より、田中里沙・事業構想大学長、山邊昌太郎・HITチーフプロデューサー、
湯﨑英彦・広島県知事、松井健・三井不動産中国支店長、
中村康浩・広島国際空港代表取締役社長
本プロジェクト研究でテーマとなる広島空港
「土」を活かす未来共創
JASRAと描く産官学連携
事業構想大学院大学と全国建設発生土リサイクル協会(JASRA)は、「JASRA未来共創プロジェクト研究」を2025年5月に開講した。本プロジェクト研究は、建設・リサイクル業界の活性化と地域課題の解決を目的に、構想力と実行力を兼ね備えた中核人材の育成を目指す。
研究会は全24回、11カ月にわたり、同大学の青山忠靖特任教授が担当。サステナビリティやDX、地域活性など最先端分野の有識者による講義と、研究員同士の議論も通じて、既成概念にとらわれない新たな事業構想を生み出す。研究員は、大学院の知的資源やネットワークを活用しながら、地域資源や社会課題を多角的に捉える力、また事業構想力を身につける。
JASRA理事長の赤坂泰子氏は、「気候変動や資源の有限性に直面する中、建設発生土のリサイクルを通じて社会課題を解決するには、多様な主体との共創が不可欠です。『土』は可能性に満ちた資源であり、その価値を広く伝えるために、これまで土サミットなどを通じて発信してきました。今回のプロジェクト研究では、事業構想という視点から、新たな価値と出会いを生み出す場になることを願っています」と期待を話した。
本プロジェクト研究は、JASRAのビジョン「『質』を重視した魅力ある建設発生土リサイクル業界の確立」と、持続可能な産業モデルの創出に向けた第一歩である。事業構想大学院大学が業界団体と共催するのは今回が初めてであり、新たな産業の未来を共に創り出す挑戦として期待されている。
全国建設発生土リサイクル協会(JASRA) 赤坂泰子理事長
5月に「JASRA未来共創プロジェクト研究」が開講した。
プロジェクト研究
プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。
担当教授が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。
プロジェクト研究 概要
研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等
形式:テーマ型/一社型
目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築
定員:10〜15名
主担当教員:事業経験豊富な実務家教員
事業構想セミナー・説明会
セミナー、プロジェクト研究の説明会を実施しています。
いばらき事業構想プロジェクト研究(第6期)
2025年9月開講 説明会・個別相談 実施中