資源循環の道をつくり、捨てない社会を実現する11の挑戦
サーキュラーエコノミーは、様々な主体によるリサイクルやリユース、あるいはシェアリングなどの試みの積み重ねの上に実現するもの。これら11の取組では、複数のパートナーを集めた企業間連携や地域を巻き込んだ実証実験から製品のファンの動員まで、様々な切り口で人々の関心を集めている。
使用済み太陽光パネルのリサイクル
太陽光発電が普及する中で、国内の太陽光パネルの廃棄量も設置年数の経過と共に増加し、2040年には現在の約200倍にあたる年間80万トンになると試算されている。NTTアノードエナジーは、全国で保有・運用している太陽光発電所の使用済み太陽光パネルについて、協力会社の近畿電電輸送が全国に構築したリサイクル体制を通じて、2023年度からリサイクルを開始した。
役目を終えた太陽光パネルは、アルミ枠、ガラス屑、バックシートの3つに分類した上で、それぞれ金属資源への再利用、二次製品化、溶解処分と銀や鉛などの抽出を行い、有害物質の流出を防止する。NTTアノードエナジーでは2030年頃までに、自社保有設備における使用済み太陽光パネルの100%リサイクルを目指す。同時に、このリサイクルスキームを通じて、特定目的会社(SPC)などの出資先にも使用済み太陽光パネルのリサイクル処理の働きかけを実施していく。
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