インド人観光客に海外旅行ラッシュ、旅行業界の成長に貢献 行き先選びに映画の影響

(※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年9月10日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

インド・ニューデリーにあるインディラ・ガンディー国際空港の発着ロビーの画像
インド・ニューデリーにあるインディラ・ガンディー国際空港 Copyright: Harvinder Chandigarh

旅行業界は再び活気を取り戻している。国連世界観光機関(UN Tourism)によると、2024年第1四半期には、国際観光客到着数がパンデミック前の水準の97%に達した。アフリカやヨーロッパの一部地域では、すでにその水準を上回っている。

特にインド人旅行者は、この成長トレンドに大きく貢献している。インドの海外旅行市場は他国をしのぐスピードで拡大しており、この急速に拡大する旅行ブームに応えるために、インドの航空会社は2024年に記録的な数の新規航空機を発注した。

インドの旅行市場は非常に巨大であり、同国の中産階級は現在、人口の31%を占めている。この割合は2047年までに60%に達すると予想されており、今世紀半ばには中産階級のインド人は10億人を超えることになる。

海外旅行が盛んになりはじめたインド人の旅行者にとっては、旅行業界の未来はエキサイティングに見えるだろう。しかし、すでにオーバーツーリズムに悩まされている多くの観光地にとっては、この新しいマーケットは、より懐疑的なものに見えるかもしれない。

それでもインド人観光客は、2023年に333億米ドル(253億ポンド)を海外で消費し、多くの観光地がそのポテンシャルに注目している。たとえば、日本は2024年4月にインド人観光客向けビザのオンライン申請システムを新たに導入し、訪問者数の増加を図っている

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