日本人ビジネスマンが深圳から見た日 中国の未来と新規事業

超大国に成長した中国は、国内の経済格差解消や環境負荷の低い社会の実現などに取り組み始めた。IT大手企業に対する政府の統制が強化された一方で、起業に挑戦する姿勢は衰えていない。失敗を恐れず様々な新技術の社会実装を進めていることから、その動向が注目される。

川ノ上 和文(翼彩跨境科創深圳有限公司/天次科技深圳有限公司〔Aeronext Shenzhen Ltd.〕総経理)

14億の人口を抱え、米国と並ぶ超大国になった中国。21世紀に入ってからの急速な経済成長を経て、2021~2025年の政策大綱である「第14次五カ年計画」では、成長率の目標を打ち出さず、経済の質や効率向上に基づく持続的成長を目指す、としている。同時に発表された2035年までの長期計画では、「1人当たりGDPの中等先進国レベルへの引き上げ」という目標が出ており、国民全体の所得の底上げを目指す方針だ。

ハイテクの街の印象が強い深圳だが、住環境を武器に高度人材を呼び込むため、公園や緑地の整備も進む

他方、共産党独裁の同国では、企業活動の未来には不確実性が付きまとう。2021年7月、中国当局はテクノロジー業界やインターネット・プラットフォーマーに対する規制強化を続々と打ち出した。数年前から動きはあったが、今回の包括的な統制は国際的に大きな話題になっている。

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