カメルーンの次世代が担う、テクノロジー立国への挑戦

(※本記事は『Global Voices』に2025年7月8日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

「これからの時代の言語は、英語でもフランス語でもない。テクノロジーだ」

テクノロジー実験室の子供たちの写真
テクノロジー実験室の子供たち。写真はシンシア・エボ・タカン氏提供。許可を得て使用。

カメルーン各地では、特に夏休み(7月下旬から9月初旬)になると、プログラミングやロボティクス、人工知能(AI)に特化した研修に子どもたちを通わせる親が増えています。当初は一部の好事家にとどまっていたこの動きは、今や全国的な潮流となり、「デジタル・リテラシー」は贅沢ではなく、必要不可欠なスキルとみなされるようになっています。

AIや先端技術が世界を大きく変えつつあるなかで、アフリカは再び「取り残されるリスク」に直面しています。多くのアフリカの子どもたちは、幼少期にテクノロジーに触れる機会が乏しく、教育や経済格差が一層広がってしまうのです。しかし、状況は変わり始めています。カメルーンでは、多くの親たちが「未来のチャンスを逃させまい」と、自ら子どもをAIやプログラミングの教室へと送り出しています。

2024年、カメルーンの首都ヤウンデで開かれたAIブートキャンプの場で、4歳の男の子が保護者やメンター、友人たちの前に立ちました。多くの人は、恥ずかしがりながら笑う程度だろうと予想していました。ところがその子は、自信に満ちた態度で、グループプロジェクトのプレゼンテーションを始めたのです。発表されたのは、年齢・健康状態・性別に応じて、ユーザーに健康的な食事を提案するインタラクティブなゲームでした。これは、子ども向けに5週間実施されたAIブートキャンプの一環として開発されたものです。このブートキャンプ「キタディス」は、2024年に始まり、2025年も継続して開催されています。

続きは無料会員登録後、ログインしてご覧いただけます。

  • 記事本文残り79%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。