くしまアオイファーム さつまいも輸出量国内トップシェアを実現

さつまいもの最多生産量を誇るのは鹿児島県だが、隣り合う宮崎県には青果用さつまいもで輸出量トップシェアを継続している農業法人がある。それが串間市を拠点とする、くしまアオイファームだ。家族経営から始まった農家が、それを実現するためにはどのような戦略があったのか。

奈良迫 洋介(株式会社くしまアオイファーム 代表取締役社長)

「強い農業はこえていく」
理念に込めた思い

くしまアオイファームは宮崎県串間市で青果用さつまいもを専門に扱う農業法人だ。昭和初期にでんぷん用のさつまいも栽培を行う家族経営から始め、2013年に法人化。現在は青果用さつまいも輸出量で国内最大シェアの約20%を誇る企業へと成長し、約120名の社員で年間売上(昨年度)25億円を叩き出している。

経営理念は「強い農業はこえていく」。2020年に同社代表取締役社長に就任した奈良迫洋介氏はその意図を次のように説明する。

「『こえていく』にはいろいろ意味が込められています。創業者の池田誠はかつて農協の組合員で、生産者の収入を上げようと活動していましたが難しさを実感し、自ら会社を立ち上げて直販を始めました。さまざまな障害が立ちはだかるなかで、生産者自身が変わらなければいけないという思いが強く、儲かる(肥える)ことに加え、時代や世代、地域のしがらみ、国境も超えていくという強い思いを理念に定めました」

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