大阪・関西万博が共創の舞台に 奈良市で未来価値プロジェクト研究開始
大阪・関西万博が共創の舞台に
大阪・関西万博を契機に、地域の未来を形づくる取り組みが各地で加速している。「奈良市みらい価値共創プロジェクト研究」は、2023年に始動した3カ年プロジェクトであり、今年いよいよ最終年の第3期が6月に開講した。本プロジェクトは、奈良市、大和ハウス工業、事業構想大学院大学が連携し、地域課題の解決と新たな社会価値の創出を目指す産官学共同の挑戦である。拠点である「大和ハウスグループみらい価値共創センター“コトクリエ”」には、第1期・第2期の研究修了生による事業構想の成果やプロセスがロビーで多数紹介されている。
第3期には多様な分野から20名の研究員が参加。初回には奈良市の仲川げん市長、大和ハウス工業の川島英彦センター長が登壇し、力強い激励を贈った。研究員たちは、その言葉を胸に未来に向けた挑戦へ一歩を踏み出した。
対馬から次世代の海業を発信
また、大阪・関西万博の「BLUE OCEAN DOME」イベントでは、6月に約1週間にわたり対馬ウィークが開催された。その中で「対馬ブルーカレッジ:次世代海業プロジェクト研究」の修了生が登壇し、9カ月にわたる研究の成果である事業構想計画を発表した。対馬市副市長は「地域を動かす構想であり、行政としても共創を支援したい」と述べ、海を守る取り組みへの期待を示した。
万博が掲げる「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマとも響き合い、具体的な地域課題の解決に向けて、構想が着実に動き始めている。
「奈良市みらい価値共創プロジェクト研究」の第3期が6月27日に開講した
「BLUE OCEAN DOME」イベントの対馬ウィークにて、6月20日にプロジェクト研究の修了生が発表した
医療の未来を描く
次世代経営人材育成へ
医療材料や病院の効率化システムにおいてリーディングカンパニーであるホギメディカル。同社の一社型プロジェクト研究が6月に開講した。次世代を担う経営人材の育成を目的とした取り組みであり、全国から所属や役職の異なる10名が社内公募により選出され、プロジェクト研究員として事業構想の研究に取り組んでいる。
初回研究会では、同社の川久保秀樹社長より研究員に向けて、期待を込めた激励の言葉が贈られた。
6月26日に「HOGY-Treasure事業構想プロジェクト研究」が開講した
「全員挑戦」で未来を創る
第二創業期における人材育成
挑戦心を持って応募し、選ばれた皆さんは、これからのホギメディカルを支える存在です。2024年に創業家から経営を引き継ぎ、第二創業期ともいえる経営変革の中、私は「全員挑戦」を掲げ、一人ひとりが挑戦し成長することで、会社全体の進化を加速させたいと考えています。
このプロジェクト研究は、従来のインプット中心の研修ではなく「研究」です。研究を通じて自ら課題を発見し、課題を解決する計画を立て、実行に移す力を養うものです。自分が本当にやりたいこと、解決したい課題をこの場でぶつけ、未知の経験に試行錯誤しながら脳に汗をかいて、熱く議論して事業構想を練り上げてほしいと思います。真剣に取り組めば、それぞれの人生はより輝きを増し、一人ひとりが活躍できると信じています。皆さんの挑戦を心から応援しています。

ホギメディカル 代表取締役社長
最高経営責任者(CEO)
川久保 秀樹 氏
プロジェクト研究
プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。
担当教授が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。
プロジェクト研究 概要
研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等
形式:テーマ型/一社型
目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築
定員:10〜15名
主担当教員:事業経験豊富な実務家教員
事業構想セミナー・説明会
セミナー、プロジェクト研究の説明会を実施しています。
9/4(木)13:30-14:30 オンライン
「成長の源泉は、社会を巻き込む構想力にあり。
―ボールパーク構想に学ぶ、社会価値の実装」
9/11(木)17:15-19:00 大阪校
「“新生・NTT西日本”への挑戦
―組織づくりの事例に学ぶ、企業変革の本質」
9/18(木)13:30-14:30 オンライン
「自律型人材の育成で、変化に強い組織をつくる。
―事業戦略・人材戦略の連動が成功の鍵」