フラー 新潟発、起業家育成ローカルモデルの構築を目指す

渋谷修太氏は2011年、スマホアプリとデータに関する事業を展開するフラーを首都圏で起業。その後、故郷の新潟にも本社を設け、2020年にはUターン移住を果たした。新潟では民間主体で設立したベンチャー組織の代表として起業家育成機運の醸成に努め、新潟発ローカルモデルの構築に取り組んでいる。

渋谷 修太(フラー株式会社 代表取締役会長)

首都圏から新潟県へ
コロナ禍を機にUターン移住

新潟県長岡市の長岡工業高等専門学校時代、共に通う友人と起業する夢を語り合っていたという渋谷氏。筑波大学卒業後、グリーを経て、2011年11月にその友人たちと茨城県つくば市内にアパートを借り、IT企業のフラーを創業した。

「どんな事業をしたいというより、仲間と一緒に何か事業をやりたいという気持ちが強かった」と渋谷氏は当時を振り返る。ちょうど世間にスマートフォンが普及し始めた時期で、どんなアプリがいつ誰に使われたかというアプリ開発者向けのアプリ市場・分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」がヒットし、事業を順調に伸ばしていった。その後、千葉県柏市(柏の葉)に本社オフィスを移転。ここ5年ほどは企業によるDXの取り組みが活発になってきた動きに合わせ、ビジネスデベロップメント、デザイン、エンジニアリング、データサイエンスという4つの側面から、DX推進企業を伴走支援する「デジタルパートナー事業」を主力事業として展開している。

渋谷氏はコロナ禍が始まってすぐの2020年6月、故郷の新潟へのUターン移住を決めた。

「それまでは都内で日々5、6件のアポイントがありましたが、オンラインでの活動が主になってからは30分刻みで10件ほどのアポイントが取れるようになり、東京にいる必要性を感じなくなりました。向こうしばらくはデジタルパートナー事業が伸びると考えていますが、スマホ関連ビジネスの後にどのようなキーワードが求められるかを見通した時に、地方創生とデジタル化に可能性を感じるようになったことも、移住の決め手になりました」

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り72%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。