新しいモビリティの形を模索 共創するAFEELAの感動空間

ソニーグループとホンダが提携し、新しいコンセプトの電気自動車(EV)をつくる企業、ソニー・ホンダモビリティが設立された。2025年にも新しいブランド「AFEELA(アフィーラ)」を世に送り出す。新組織が目指す姿やEVの普及に向けた課題について、同社会長 兼 CEOの水野泰秀氏に話を聞いた。

水野 泰秀(ソニー・ホンダモビリティ 代表取締役会長 兼 CEO)

ソニーとホンダの強みを集めたEV
新しい移動の価値をつくる

AFEELAは、ソニーとホンダ、両者が持つソフトおよびハードウェアテクノロジーを駆使したハイエンドEVブランドだ。2023年1月にアメリカ・ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市CESでプロトタイプを初披露。2024年1月のCESではさらに改良されたプロトタイプが公開され注目を集めた。

特徴的なのは、両社の得意技術を集めて、既存の常識にとらわれないクルマをつくろうとしていること。運転席から助手席までつながる大型のタッチパネルを設け、映画や音楽、ゲームを、劇場とそん色ないクオリティで楽しめるようにした。車体には多数のセンサーやLiDARを搭載し、自動運転レベル3に相当する機能を持たせる予定だ。

「ただし、レベル3は完全自動運転ではない(条件付自動運転車 ※限定領域)ので、ドライバーは前方を見て運転することになります。運転支援システムADASは進歩し、運転者の疲労や負荷はかなり軽減できるようになっていますが、さらなる支援をしたいと考えています」と水野氏は話す。車両には、Microsoftと連携し開発した対話型のAIエージェントを搭載する。ドライバーからの指示に従うだけでなく、AI側からも能動的に提案をする、自然言語での対話が可能になる。高性能のADASと併せて、ドライバーと同乗者が車内で過ごす時間を楽しめるようにする。

CES2024で発表したプロトタイプは外観のデザインも独特だ。コンテンツを表示する「メディアバー」がフロントにある一方で、車体を特徴づける凹凸やドアのハンドルはない。

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