トーカイ 企業の将来の安定性は、「健全な赤字部門」が握る

1955年に貸布団屋からスタートし、今や売上が1180億円を超える総合ヘルスケア企業へと成長を遂げたトーカイ。成長の背景には、失敗や赤字を恐れずに挑戦してきた数々の新規事業がある。同社二代目社長の小野木孝二氏は、「健全な赤字部門を持つことが将来の安定性の担保になる」と語る。

小野木 孝二(株式会社トーカイ 代表取締役)

「企業の永続性を担保するために、時代に合った新たな事業を立ち上げる」という経営哲学で、売上が1180億円を超えるまでに事業を拡大してきた企業が、岐阜県岐阜市にある。医療・介護領域で多様なヘルスケア事業を手掛けるトーカイだ。1955年に同社を立ち上げたのは、先代の小野木三夫氏。大学卒業後に働いていた建築会社で現場監督をしていた同氏が、作業員宿舎の「布団」に目を付けたのが、創業のきっかけだ。当時は建築会社が地元の布団屋に連絡を取り、貸してもらう、売ってもらうという交渉をして、受け取りに行っていた。戦後復興の中で、大規模な公共工事が全国で行われていたため、「布団のレンタル事業はニーズがあるはず」と考えたのだ。

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