東北初の農林業系専門職大学で、日本を牽引する農林業人材を育成

山形県で「東北農林専門職大学(仮称)」の設置構想が進んでいる。開学目標は2024年の春。東北初の農林業系専門職大学として、日本を牽引する農業・森林業経営者の育成が期待されている。学長予定者である神山修氏に、同大学の構想の背景とカリキュラムの特徴、開学に向けた抱負を聞いた。

神山 修(東北農林専門職大学 学長予定者、山形県農林水産部専門職大学整備推進監)

課題山積の農業・森林業だが
世界市場には大きな可能性

サクランボや県産米「つや姫」などの優れた農産品が多く、きのこや金山杉など銘木を含む森林資源にも恵まれた山形県。地域経済を牽引する原動力として、農業・森林業が非常に重要なポジションを占めている。だが、農業従事者の全国の平均年齢は67.8歳と高齢化が進行し、ご多分に漏れず山形県でも若手の育成が大きな課題となっている。

一方で、リスクを裏返せばチャンスも見えてくる。国内だけを見ていると、人口減少や高齢化に伴い、農業・森林業の出口となる市場規模も縮小傾向にある。だが、ひとたび世界に目を転じれば、2050年の世界人口は現在と比べ3割増の98億人に上ると見られ、世界の農産物マーケットはまだまだ拡大する可能性が高い。農林水産物・食品の輸出促進により、世界の食市場を獲得できる余地は十分にあるのだ。

「DXをはじめとする技術革新、SDGsへの対応など、社会情勢やマーケットの変化に対応し、優れた技術力と経営力を持って将来を切り開き、国際的にも比肩し得る農業・森林業の経営人材の育成が急務となっています。こうした情勢を踏まえ、山形を起点とした将来の農業・森林業を担う人材を育成するために、東北農林専門職大学(仮称)の設置構想が進められています」と学長予定者の神山修氏は語る。

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