四国遍路 「旅行×伝統文化・産業」で四国を活性化する

豊かな自然と美しい景観に恵まれ、貴重な歴史や文化が脈々と受け継がれてきた四国。この四国に特化した旅行会社として2016年に設立されたのが、株式会社四国遍路だ。社名の通り、四国のお遍路文化に着目して事業を展開する同社代表の佐藤崇裕氏に、起業の経緯や成長戦略、今後のビジョンを聞いた。

佐藤 崇裕(株式会社四国遍路 代表取締役)

古代の巡礼の道を今に伝える
お遍路文化を守り、地域を活性化

弘法大師空海が平安時代にその礎を築いたとされる四国のお遍路は、1200年もの長い歴史を持つ四国の大切な文化であり、資産でもある。全長およそ1400kmにもおよぶ四国のお遍路は、もともとは僧侶たちが巡る純然たる修行の道だったが、庶民が旅行を楽しむようになった江戸時代に、現在のような「四国八十八ヶ所霊場めぐり」のスタイルが広まったとされる。

高松市出身の佐藤氏は、大学進学を機に上京し、卒業後も首都圏のスポーツメーカーなどでビジネスの経験を積んだ。「若いときから地域密着型の事業にチャレンジしたいという思いがあった」と振り返る佐藤氏は2015年、満を持して16年ぶりに香川県にUターンした。地域でこれから伸びるのは観光業だと見た佐藤氏は、帰郷後、四国八十八ヶ所霊場めぐりに挑戦する。

「四国で観光と言えば、お遍路は外せません。まずは自分の足で歩いてみようと思いました。全行程八十八ヶ所を41日間かけて歩いて気づいたのは、お遍路の旅をする上で必要となる情報が体系的にまとまっていないことでした。そこで、お遍路をメインコンテンツにした、四国に特化した旅行会社の設立を思いつきました」

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