大倉工業 環境貢献製品の開発により、持続可能な社会を目指す

香川県丸亀市に本社を置き、昨年創立75周年を迎えた大倉工業。合成樹脂、新規材料、建材の3事業を展開し、2022年2月に策定した中期経営計画(2024)は成長・戦略事業への重点投資を鮮明にした。一方で、創業時の思いに根差した理念に基づくサステナブル製品の開発、地域への貢献にも注力している。

神田 進(大倉工業株式会社 代表取締役社長執行役員)

創業者の精神のもと、
合成樹脂と建材の2本柱で発展

経営理念に、「人ひとりを大切に」「地域社会への貢献」「お客様を第一に」の3つを掲げる大倉工業。

「その精神は、創業の経緯にまで遡ります。創業者の松田正二は戦時中、高松市にあった倉敷紡績の子会社、倉敷飛行機に勤務していましたが、大空襲に遭い、終戦を迎えました。松田は本社からの倉敷への帰還辞令を辞退し、焼け野原になった高松の復興と、残された従業員の生活再建に身を捧げることとして、大倉工業の前身となる四国住宅を1947年に設立したのです」と社長の神田進氏は語る。

1955年にはプラスチックフィルムの将来性に着目し、国内でいち早くポリエチレンフィルムの生産に着手し合成樹脂事業に進出するとともに、倉敷紡績の創業者・大原総一郎氏の「大」と、倉敷紡績の「倉」の字を取り、大倉工業へと社名を変更。その後10年ほどの間に関東から九州に6カ所の工場を設け、全国トップの合成樹脂フィルムメーカーへと成長させた。また、祖業の建材事業では、ラワン合板の製造に加え廃材木片を再利用したパーティクルボードの製造にも乗り出し、合成樹脂事業と建材事業の2本柱で成長していった。

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