Raise the Flag. 全盲でも使える視覚代替器具を商品化へ

視覚障がいに特化した製品を開発するベンチャー企業、Raise the Flag.。同社が今年中に商品化を予定している次世代デバイス「SYN+(シンプラス)」が、重度視覚障がい者の世界を大きく変える可能性があると、今大きな注目を集めている。その開発経緯と今後の事業構想を、創業者の中村猛氏に聞いた。

中村 猛(株式会社Raise the Flag. 創業者)

「え、すごい」――Raise the Flag.が開発中の視覚障がい者用環境認識グラス「SYN+(シンプラス)」の実証試験。試作機の眼鏡型デバイスを装着した全盲、強弱視の人から、次々に感激の言葉が漏れる。被験者の男性は、段差を認識して階段を昇ったり、店の看板の文字を認識したり、居酒屋に入ってからはビールのグラスを持って隣人のグラスに合わせ、乾杯することもできた。また、普段は青と黒と白の色しか判別できない特殊な弱視の男性は、ペットボトルに入ったお茶やコーラの色、リンゴと梨の識別ができた。

視覚障がい者用環境認識グラス「SYN+」

全盲、強弱視でも使える
視覚代替器具「SYN+」

現在、日本国内の視覚障がい者は約164万人(2007年、日本眼科医会調べ)。「SYN+」はこのうち、介護が必要な全盲、強弱視の約数十万人の生活を改善する可能性がある機器として、今大きな注目を集めている。

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