消費者の立場から、資産としての生命保険の価値に注目 ライフシオン

2022年4月、「保険契約の買取」という日本ではあまり馴染みのないサービスを開始したライフシオン。がんと診断された人に対し、生命保険を売却し、治療や生活に必要な資金を得るという選択肢を提示するものだ。金融資産としての保険の価値に目を向ける、同社のサービスについて聞く。

我妻 佳祐(ライフシオン 代表取締役)

がん患者を対象に生命保険の買取を開始

2022年4月に事業を開始したライフシオン。がんに罹患した人の生命保険を、解約返戻金よりも高く買い取るという、「保険契約の買取」サービスを展開している。

このサービスでは、まず生命保険契約の売却を希望する申込者に、医師による診断書を提出してもらい、それをもとに買取の可否と買取金額をライフシオンで検討する。申込者と合意すれば、保険会社等に対し必要な手続きを行い、代金を売主に振り込む。買取の金額は契約や病状によっても変わるが、米国ではおおむね解約返戻金の4倍程度という調査結果があるという。生命保険を売却することで、患者は自由に使えるまとまった資金を手元に確保できる。ライフシオンは保険料の支払いを続け、患者が亡くなった後、保険金を受け取る。

ライフシオンのビジネス概念図

生命保険契約の「買い手」を増やすことで、保険契約者が有利な方を選べるようにすることを狙う

 

「数理ファイナンスとしては、契約者の死亡率が上がれば金融商品としての保険契約の価値は上がります。これが、保険会社の解約返戻金の額よりも高額で買取が可能な理由です」と、ライフシオンの代表である我妻佳祐氏は説明する。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り76%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。