デジ田構想を支える地域貢献への想い 生まれ変わる地域通貨

フェリカポケットマーケティングは、地域の活性化・健康増進などに向け、多様なソリューションを提供する。14年間の地域通貨の実績を活かし、コロナ禍で悪化する地方経済を支援する電子商品券や給付金事業に取組む。地域経済循環を促し、互酬による共助が活発な地域エコシステムを目指している。

納村 哲二(フェリカポケットマーケティング
代表取締役社長)

お金と同じようにモノやサービスと交換できるけれども、利用は特定の地域内に限定される「地域通貨」。各地で導入され、地域経済を活性化する役割が期待されてきた。一方で、法定通貨「円」と比べると利便性は低く、利用は伸び悩み、運用コストが賄えないなど、運用面での困難さもあり、立ち上げから数年で消えていくものも多い。

試行錯誤と創意工夫を重ね、
根付きつつある地域通貨

その地域通貨を、ソニーが開発した非接触型 ICカードの「フェリカ」技術を用いて地域に広め、地方創生を実現しようとして設立された企業が、フェリカポケットマーケティング(FPM)だ。同社社長の納村哲二氏は、ソニー勤務時代にフェリカ事業で国内・海外の営業統括部長を務めた。交通や電子マネーなどの分野で利用が広がり、日本のインフラになりつつあったフェリカの技術を、疲弊する地域の課題解決に役立てられないかと考えたのが、FPMを創業したきっかけだ。ソニーの社内ベンチャーとして2008年に設立し、フェリカカードを利用した地域通貨を展開してきた。現在は健康・エコ・SDGs・ボランティアなどの多様な社会課題解決のためのスマホアプリを自社で開発し、運用までを担う。地域貢献、困窮者支援は、納村氏のライフワークだ。

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り79%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全文読むことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。