クックデリの完全調理済み冷凍食品 高齢者施設の食のインフラを構築
人口減少の中、より少ない人数で高齢者のケアを担わなければならない時代が到来している。サービスの質を落とさず、少ない人数での高齢者施設の運営を可能にするビジネスには大きなチャンスがある。高齢者施設向けに「第三の給食」として食事提供トータルサービスを展開するクックデリの事例を見てみよう。
高齢者施設の食がピンチ
完全調理済み冷凍食品で解決
老人ホームやデイサービスなど高齢者施設の利用者にとって、食は大きな楽しみになっている。一方で施設運営者にとっては、力を入れたい部分でありながらも、おいしい食事の提供までに至る道のりは険しい。その課題を解決するソリューションを提供して業績を伸ばしているのがクックデリだ。完全調理済みで、湯煎して盛り付けるだけの冷凍食品で献立をつくり、高齢者施設向けに販売している企業である。
クックデリがミッションとして掲げているのが、「高齢者のセーフティネットを構築する」ということだ。高齢者の介護や給食業界も、多くの課題を抱えており、その中で最大のものが人手不足だ。現在、高齢者施設の約6割が委託給食業者と契約して、利用者の食事を賄っている。残りの施設は施設のスタッフが調理しているが、クックデリの製品のような完全調理済み食品を採用している施設は1割にとどまる。ただ、人口減少と高齢化が進む今、施設を利用する高齢者の食事の提供さえも、過去のようには回せなくなっているという。
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