IGRいわて銀河鉄道 着地型旅行商品の開発で交流人口の拡大を

岩手県盛岡市の盛岡駅から青森県三戸郡三戸町の目時駅までの18駅を結ぶ全長82kmの路線を運営する、IGRいわて銀河鉄道。コロナ禍の影響で「想定していた十年先の状況が前倒しされた」という現状を克服すべく、沿線の自治体や企業と共に企画商品を増やし、交流人口拡大に寄与しようとしている。

IGRいわて銀河鉄道代表取締役社長の鈴木敦氏

新しい駅がもたらす
にぎわい創出効果を実感

IGRいわて銀河鉄道が運営する路線はもともと東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線の一部だったが、2002年の東北新幹線盛岡駅-八戸駅間の開業に伴い、JRの並行在来線の経営分離が決定。岩手県と、盛岡市を含む沿線自治体、企業などの出資で設立されたIGRいわて銀河鉄道が分離区間のうち岩手県内の区間を継承した。

開業から22年。その間にハード面、ソフト面で様々な取り組みを進めてきた。ハード面では2006年に2つの新駅、青山駅と巣子駅を開業。岩手県理事、同社総務部長、専務取締役を経て社長に就任した鈴木敦氏は「特に青山駅周辺には多様な商業施設が立地し、住宅供給も増えていきました。駅ができることによって利便性が高まり、賑わいが生まれていくのだということを実感しました」と語る。

さらに、2011年に好摩駅、2013年に厨川駅でそれぞれ駅の東西をつなぐ自由通路が完成した。「鉄道はどうしても線路の両側を分断してしまうのですが、自由通路ができたことによって往来がスムーズになり駅の利用者も増えていきました」と述べ、駅や通路整備がもたらす街のにぎわい効果を説く。

全長82kmの路線を運営

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