再生医療の未来をひらく改革と 二刀流人材の育成を目指す

日本再生医療学会の理事長を2025年4月から務める、大阪大学大学院医学系研究科教授の西田幸二氏。日本の再生医療の現状について「世界標準を形成できるか、まさに正念場を迎えている」と認識共有を図る。再生医療の革新と普遍化に向けて今こそ取り組むべきテーマについて聞いた。
聞き手: 田中里沙 事業構想大学院大学 学長

⻄⽥ 幸⼆(⽇本再⽣医療学会理事⻑、
大阪大学大学院医学系研究科教授)

学会の新たな長期ビジョンと
アクションプランを提示

日本再生医療学会は「英知を結集し、再生医療の革新とその普遍化を通じて、すべての人々の未来と幸福に貢献する」というビジョンを掲げ、2001年に発足した。現在は20を超える専門委員会を有しビジョンに沿った活動を行っているが、2025年度からは各委員会に「若手委員枠」を設置し、次世代の育成にも取り組んでいる。

また、長期的な目標とその実現に向けた具体的なアクションプランを構築すべく、5つの部会で構成される戦略企画会議を新たに設立した。「アジアの再生医療の中心として活動する」という包括的な目標を掲げ、部門横断的な連携を促進するとともに、再生医療に関する国内外の動向に対応する方針を明示した。「これまでは目の前の課題の対応に追われてきましたが、再生医療を国民に安全に早く届ける医療にするために何をすべきかを多角的な観点から検討し、長期的なビジョンを掲げることで、未来へ投資する姿勢を明確にしました」と思いを語る。

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