2040年代に1千人居住へ 月面産業で世界を先導する

月面産業で世界の先頭を走る日本。いち早い産業化と世界に先駆けたルールメイクを進めるべく政産学で活動するのが月面産業ビジョン協議会(LIVC)だ。宇宙と地球が一体化し循環型社会経済を形成する「Planet6.0」の実現に向けて、LIVC座長代理でMidtown代表取締役CEOの中村貴裕氏に聞いた。

聞き手 : 小宮信彦 事業構想大学院大学 特任教授、電通 ソリューション・デザイン局 シニア・イノベーション・ディレクター

月面産業ビジョン協議会(LIVC)
座長代理/Midtown代表取締役CEO 中村貴裕 氏

月面産業を9領域に分けて
事業シミュレーションなど展開

小宮 月面産業ビジョン協議会(LIVC:Lunar Industry Vision Council)が設立された経緯と活動内容について教えてください。

中村 LIVCは、月面に関する技術だけでなく、産業の創造、ビジョンや政策、制度の策定までを目標に掲げて2021年春に、政界、学識者、産業界のスキームで設立されました。同年7月には産業界の「6つの決意」と政府に対する「7つの提言」を合わせた「月面産業ビジョン-Planet6.0時代に向けて-」をまとめました。

その後、ビジョンを2040年までのロードマップに落とし込み、月面経済圏で展開できる産業領域として考えられる「地球と月の輸送」「建設・インフラ」「情報・通信」「資源・エネルギー」「月面輸送」「食料・バイオ」「金融・保険」「メディア・エンタメ」「観光」の9領域に分けたワーキング・グループを設置して、事業シミュレーションなどを行ってきました。

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