クリアホルダーの資源循環 水平リサイクルで新ブランド発足

事業活動から発生する廃棄物量を削減するための3R活動には、多くの企業が取り組んでいる。事業所向け通販サービスをコア事業とするアスクルでは、事業所で大量に使用されているクリアホルダーに着目。使用済みのクリアホルダーから事務用品を製造し、販売するという水平リサイクルを実現した。

クリアホルダーのリサイクルのスキーム。アスクル以外から購入したものでも受け付けている

政府が発表した「GX基本方針」で最も目立つのが、エネルギーの脱炭素化と成長志向型カーボンプライシング。だがこれ以外の項目でも、グリートランスフォーメーション(GX)に向けて推進する、としている。その1つが資源循環だ。動静脈連携、中長期的にレジリエントな資源循環市場の創出支援、製品ライフサイクル全体での循環の促進、などの方針を国では打ち出している。

企業がGXに取り組む際にも、注目を集めやすいのは再エネ利用やサプライチェーンの脱炭素化といったテーマ。一方で、廃棄物の排出量削減や、そのためのリサイクル活動も、企業のCSR活動として対外発信される重要事項になっている。そこで、業務時間中に出る紙類や缶・びん・ペットボトルなどのごみを分別してリサイクルしたり、ペーパーレス化の推進で紙の使用量を減らすなどの活動をしている企業は多い。

オフィスのクリアホルダーを
マテリアル・リサイクルしたい

他方、オフィスから出るプラスチックごみは多様かつ複雑で、そのリサイクルはほとんど進んでいない。そんな中で、事業所向けに文房具やコピー用紙、様々な日用品・雑貨類を供給しているアスクルは、プラスチック製のクリアホルダーの資源循環に挑戦、2022年12月には、回収したクリアホルダーを原料にしたオフィス文具類の発売にこぎつけた。

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