ウクライナ侵攻と脱炭素の行方 EUの再エネ注力が明確に

ロシアのウクライナ侵攻によって、EU天然ガス価格の高騰が発生している。EUの再生可能エネルギー投資とカーボンニュートラル戦略にはどのような影響が出るのか。そして日本はEUやウクライナの経験から何を学ぶべきか。

EUはロシアの天然ガスに依存してきた(写真はドイツ・ノルドストリーム)
Photo by fotowunsch/AdobeStock

ロシア―EUの天然ガス依存

周知のように、EUはロシアに天然ガスを依存してきた。EU諸国は2021年にロシアからパイプライン経由で1550億立方メートルの天然ガスを輸入しているが、その大半はウクライナを経由して輸入されている。ロシアにとってもEUは天然ガス輸出の70%以上を占める重要顧客である。

図1 ロシアの国別天然ガス輸出(2020年)

出典:U.S.Energy Information Administration(EIA)

 

しかし、ウクライナ侵攻に伴う経済制裁に対抗してロシアは天然ガスの供給停止に言及したため、天然ガス価格は急上昇しており、原油価格も13年8ヶ月ぶりに1バレル130ドルを突破する事態になっている。

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