Makuakeの「出口」を活用 商品開発に伴走して消費者へつなぐ

Makuakeは企業のテストマーケティングの場として活用されることがある。その特性を利用して、同社は企業のR&Dに寄り添う専門部署MISを設立し、新商品開発をサポートしている。MISを立ち上げた、マクアケ 専門性執行役員/R&Dプロデューサーの北原成憲氏に、商品開発のポイントについて聞いた。

北原 成憲(株式会社マクアケ 専門性執行役員 / R&Dプロデューサー)

「死の谷」に埋もれる宝の山

アタラシイものや体験の応援サービスを展開するマクアケは、企業のR&Dに伴走する「Makuake Incubation Studio(MIS)」を2016年に設立している。企業が所有する独自の研究開発技術などを起点に、世の中になかった新たな商品の起案から技術の社会実装までを行う部門だ。

MISを立ち上げた、同社専門性執行役員/R&Dプロデューサーの北原成憲氏は、設立背景について次のように振り返る。

「日本の研究開発費は年間約19兆円、世界3位の規模にもかかわらず、研究開発投資効率に関する経産省のレポートを見てもOECD平均より下回り、革新的な商品やサービスがあまり生まれていません。宝の山が研究所内に眠っていることに課題を感じました」

その課題を調べていくなかで北原氏が気づいたことは、ユニークな技術やアイデアがあっても「前例がない」という理由で組織内の壁を突破できずに埋もれてしまうことだった。

「試作品開発まで辿り着くものはあるが、事業化に向けて必須となる事業計画書は、技術やアイデアが新しすぎるがゆえに『成功する見込み』の説明が難しい。社内を突破できるものは前例があるものばかりで、革新的であるほどお蔵入りしやすいという構図が生まれていました」

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り77%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。