アライアンスを成功に導く アライアンスマネジャーの役割

企業、自治体、非営利団体などさまざまな組織がアライアンスを結び、新しい事業の創出や課題の解決を目指している。長期間にわたり協力関係が継続するものもあれば、結果を出せずに短期で終わるプロジェクトもある。ここでは、アライアンスを成功へと導く、アライアンスマネジャーの担う役割について検討する。

表 ライフサイクル別アライアンスマネジャーの役割

出典:Spekman et al.,(1998,p.761)を筆者日本語訳

 

これまで多くの研究において、組織間アライアンスが成功する確率の低さが指摘されてきた。アライアンスの7割がアライアンスに失敗した、と指摘する研究も存在する。アライアンスが成功する確率が低い理由として、アライアンス関係の管理・維持方法を十分に理解していないこと、時間が経つにつれ、アライアンスパートナーとの間に、コンフリクトが起こること等が指摘されている。

高い失敗率にも関わらず、グローバル環境において、企業はアライアンスを持ってビジネスに取り組むことが必要とされている。なぜなら、一社単独では、持続的競争優位を獲得するためのスキル、資本、技術、市場参入といったリソースを十分に持ち合わせることが難しいためである。

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