不安も希望も愛情も全てを包み、手仕事の美しさ・尊さを世界に届ける
村上亮太の手がける作品は、ユニークでありながらどこか懐かしい温かみがにじむ唯一無二の世界。母との共作という独特の手法とクオリティの高いニット技法も相まって、国内外で高い評価を受けた。現在は単独で『pillings(ピリングス)』を立ち上げ活躍するが、その道のりは平坦ではない。今も悩み、迷いながら新たな表現を模索し、世界を相手に独自のクリエイションを貫き続けている。
文・油井なおみ

村上 亮太(ファッションデザイナー)
きっかけは“母の手編み”でなく
“みんなと同じもの”への憧れ
村上亮太が手がける作品は、手づくりの美しさや“ものづくり”の尊さを語りかけてくる。だが、村上がファッションに踏み出した第一歩は、今の表現とは正反対といえる。「みんなと同じものが着たかった」のだと語る。
物心ついた頃には、母の手づくりのものに囲まれて生活し、母の作る服を当たり前のように身に着けていた。
「それが小学三年生で転校すると、『お前の服、変だな』みたいなことを言われるんです。人と違うものを着ていたんだと初めて気づきました」
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