教育への投資が起こすイノベーション 構想する人を育てる教育のDX

2022年4月に創立10周年を迎えた事業構想大学院大学。未来の事業を構想する人材の育成に向け、大きく変わる日本の教育と、イノベーションを創出するエコシステムについて議論した。

内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 審議官 合田哲雄氏
先端教育機構 事業構想大学院大学 理事長 東英弥氏

 

学制150年の節目
教育で人生は変えられる

東 変化の激しい現代社会において、未来を見据えた新しい事業を構想する力が求められているという認識のもと、10年前に事業構想大学院大学を設立しました。開学時より企業の活性化を目指し、地方創生の一翼を担うべく活動を続けてまいりましたが、院生の意欲や修了生の活躍から、大きな手応えを感じています。

合田 2022年は、明治5年に学制が発布されてから150年の節目の年です。この学制の目的は、近代国民国家への転換でした。それまでは300諸藩ごとに藩校という藩士の学校と寺子屋という私塾しかなかったところへ、国民国家への転換のための学校という横串(レイヤー)を通したと申せましょう。我が国が農村社会だった当時、子どもは小さな働き手であり、子どもを奪うのかと学制反対一揆が起きました。

そこで明治政府は、村唯一の近代建築の校舎を建て、ホワイトカラーである教師を配置し、最先端のメディアだった活字印刷の教科書で学ぶというキラキラ感を演出、身分に関係なく、根気と記憶力で人生は変えられるという夢を子どもたちに与えました。

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