クラッシー サービスを科学的に分析し、品質を保証する

徳島県は女性経営者率が12.0%(2023年末)と2年連続で全国トップになっている。この状況をけん引してきた1人が、1995年設立の「AWAおんなあきんど塾」で初代塾長を担い、クラッシーを創業した植田貴世子氏だ。世の中の状況に合わせて進化してきた同社の事業の変遷について聞いた。

植田 貴世子(株式会社クラッシー 代表取締役)

母性・女性・英語の3つの
強みを掛け合わせて起業

クラッシーは1986年に保育事業で創業以降、家事代行やコンシェルジェデスクなど消費者の日常に深く関わる「生活総合支援サービス」を多角的に展開してきた。その変遷には、日本の社会状況の変化が色濃く表れている。

「創業した頃の日本の女性は、結婚が人生設計において大きな割合を占めていました。ただ、私は父が事業経営をしていた影響か、女性でありながら大学卒業時に自分で働いて指輪も車も買いたいと思ったんです。英語が好きだったので英語で食べていこうと決めて」と創業者で代表取締役の植田貴世子氏は話す。

当時は第二次オイルショックの就職難の時代。女性の就職は厳しく、植田氏は大学卒業後に英語専門学校を経て、通訳・翻訳の会社に就職。その後、アメリカで4年間仕事に従事した。

「私がいた82~86年頃のアメリカは多くのスモールビジネスが立ち上がり、女性が男性と対等に渡りあって仕事をしていました。そんな時代が日本にもいずれやってくると感じて、帰国したら自分も起業しようと。当時2歳の子どもがいた自分の強み、母性・女性・英語の3つを掛け合わせて英語と一体化した保育の事業を立ち上げることにしました」

帰国後に日本の保育状況をリサーチしたところ、唯一ある保育機関は認可保育園で、延長保育がない、土曜は半ドン、日曜は休業と、女性が安心して働ける環境が整っていないことを痛感した。女性に手を差し伸べられる保育サービスをつくろうと、1986年に「Stella English Academy&Kinder Care」を設立。8時~20時まで営業して年中無休、英語のプログラムで教育にも力を入れて差別化を図った。

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