appcycle 有機物のアップサイクルで世界の食を守る

青森県産りんごの残渣を原料にしたヴィーガンレザー「RINGO-TEX」の開発・製造・販売に取り組むスタートアップ、appcycle。創業2年ながら、すでに大手企業と多数のコラボ商品を開発し、注目を集めている。「RINGO-TEX」の開発経緯や今後の事業構想について、代表の藤巻圭氏に聞いた。

appcycle 代表取締役社長 藤巻圭氏

りんご残渣をアップサイクルした
新たなレザー「RINGO-TEX」

近年、有機物を原料とするレザーの開発に取り組む企業が出てきているが、2022年5月創業ながら、それらの中で急速に頭角を現している企業がある。青森県に本社を構えるスタートアップ、appcycleだ。青森県産の廃棄りんごやりんごの残渣を配合した、環境配慮型のヴィーガンレザー「RINGO-TEX」を開発し、すでにANAやセイコー、ライトオンなどの大企業とのコラボアイテムを多数生み出している。

革バンドにRINGO-TEXを使用したセイコーの「THE BEATLES A Hard Day's Night 60周年記念オフィシャルウオッチ」

代表の藤巻氏は、青森市出身。20代から首都圏で美容師として美容業界で働き、再生医療業界や化粧品業界を経て、2022年にappcycleを設立した。

「前職までの経験で、サプライチェーンや原料の開発、製造・販売についてを全般的に学びましたが、40歳という人生の折り返し地点が見えてきた時に、今後の人生をどうしようかと考えていました。その頃に、ヨーロッパにりんごを原料とするレザーがあり、それがシンガポールに入ってきているという話を聞いたのです。青森県の基幹産業はりんご産業なので、その事業を青森でもできないかという発想から、起業に至りました」と藤巻氏は語る。

起業に際して調べれば調べるほど、藤巻氏は青森のりんご産業の課題を知ることになった。

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