ストローで実践する「美味しいSDGs」 製菓業界の甘い革命を世界に発信
大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」出展が決まった株式会社たにぐちは、ケーキを彩るチョコレートプレートを手がけるチョコレート加工メーカーだ。社員の幸せを大切にする理念、商品開発力の秘密、着想から3年かけて量産化に成功した「チョコストロー」に込めた想いなどを、谷口壽会長に訊いた。

谷口 壽 株式会社たにぐち 代表取締役会長
チョコレート加工のメーカー
ケーキの飾りアイテムで事業拡大
株式会社たにぐち(大阪市東住吉区)は、チョコレートを使った自社製品の企画開発、製造、販売を主軸に、OEM製品の企画開発、受託製造も手がけている。一般向けの小売りではなく、ケーキ店やホテル、レストラン、カフェなどに卸す商品が主力で、この分野では国内シェアの6割以上を占めるトップランナーだ。
創業者の谷口静雄氏が、ケーキ店に小麦粉やバター、砂糖などの製菓材料を卸す問屋を始めたのが1962 年。やがて、クリスマスなどのイベントに家庭でホールケーキを買う習慣が生まれると、「メリークリスマス」などの文字を印刷したチョコレートプレートの量産に乗り出した。
「当時はケーキ屋の職人さんが全部手作業でつくっていたそうです。叔父(静雄氏)も社員も製菓経験のない素人集団でしたが、競合が少なく、職人さんの負担がなくなるので、よく売れましてね。ただ、クリスマス用だけでは繁閑の差が激しいので、バースデーケーキ用もつくるなど、平準化の工夫をしていきました」と、創業者から経営を引き継いだ谷口壽会長は語る。
経営効率だけでなく、社員の働き甲斐を考える姿勢から、「お客様に喜ばれる商品、サービスを提供し、お客様から愛される会社、地域から愛される会社、社員が幸せになる会社づくりに邁進する」という経営理念が滲み出る。まず社員が幸せになり、しあわせな気持ちでつくるチョコレートプレートが、ケーキに載って日本中に幸せを運ぶ。その連鎖を生み出したいという思いをこめた理念だ。
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