将来から今を考えるアプローチ バックキャスト思考でアイデアを生む

富士フイルムビジネスイノベーション デザインセンターは未来から現在を逆算する「バックキャスト思考」により、新たな構想やアイデアを生み出すポイントをつくりだしている。近年は社内で「働きかたデザインラボラトリー」のプロジェクトを始動し、その思考に磨きをかける。

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 デザインセンター UXデザイナーの大久保恵氏(左)と、バリューアンドエクスペリエンスチーム長 三島悠氏

企画の上流段階から
「ヒト中心」で考案

富士フイルムビジネスイノベーション デザインセンターは、本社(富士フイルムビジネスイノベーション)直轄の組織として事業本部と協業を行い、企画立案の前段階から企画部門や開発部門と連携しながら商品やサービスの開発に取り組んでいる。

「以前は新商品の機能や仕様が固まった段階でデザインを依頼されることがメインでしたが、近年は企画の上流から参加することが増えました。既存商品やサービスの次のバージョンをどうするか検討したい、技術開発領域からはこの面白い技術をどこに活かせるかなど、さまざまな相談を受けます。最近増えたのは経営層が注力していく領域に対してどのような商品を出せば貢献できるかというテーマです」と話すのは、新規開発プロジェクトのマネージメントを担当するバリューアンドエクスペリエンスチーム長の三島悠氏だ。

これらの相談やテーマに対して、デザインセンターは「ヒト中心」を指標に掲げ、アイデアを練りあげていく。オンライン上でリサーチするだけでなく、実際に課題が存在する顧客の現場を訪ね、調査やヒアリングを実施するほか、イベントなどにも参加し、顧客の生の声や実情などを把握する。そのうえで今後どのような価値を提供できるかというリサーチを実施していく。

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