製造業のキャラクタービジネス 「猫のダヤン」の世界を形にする
革工芸の工房として設立され、絵本作家・池田あきこ氏が会長をつとめるわちふぃーるど。猫のダヤンたちが暮らすファンタジーの世界を、キャラクターグッズや原画展を通して現実のものにする。絵本や小説に基づくオリジナルの作品を、ファンを裏切らない高品質なグッズで提供している。
わちふぃーるどは、革製品やアパレル、文房具などの企画・製造・販売を手掛ける企業で、東京・自由が丘を始め各地に直営店を持つ。他社との大きな違いは、創業者で会長の池田あきこ氏が「猫のダヤン」の物語をつくった画家・作家であること。ファンタジーの世界を高品質な製品につなげる同社の活動、事業とクリエイティビティについて話を聞いた。
革工房ショップの看板として
猫のダヤンが誕生
わちふぃーるどは、革製品の工房として1976年に埼玉県で創業した。池田氏の母親が革細工の教室を主宰しており、可塑性を持つ素材としての革に池田氏は魅力を感じていた。池田氏がデザインし、革細工教室の生徒を雇用して制作した革製品は評判が良かった。1983年には、スタイルにこだわりを持つ人が集まる街、自由が丘に直営店を開く。
現在、絵本や小説からアニメ、コミックまで幅広く展開している猫のキャラクター「ダヤン」はこの直営店のために作ったキャラクターだ。池田氏の当時の飼い猫・ダヤンをモデルに描いたもので、ふわふわの毛に大きな吊り上がった目という独特の外見。
「ダヤンをパステルで描き、ポスターにして店舗に掲示したら、『かわいい』という方もいたけれど『怖い』という人もいました。いろいろな意見があったけれど、人の心を動かす力を持っているキャラクターだと思いました」と池田氏は振り返る。
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