山梨県・長崎幸太郎知事 自らの道を自由に選び、チャレンジできる社会へ
「ふるさと強靱化」と「開の国」を2本柱に、県民が自由な選択のもとで自らの道を実現できる社会を目指す山梨県。景気変動に強い産業の創出や多様性のある社会の実現に注力するほか、富士登山に規制を導入するなど、観光のあり方を見直し、富士山本来の価値のブラッシュアップにも力を注いでいる。
「ふるさと強靱化」と「開の国」
2つのビジョンで県政を推進
――山梨県が現在目指されている姿と、それを実現するための構想についてお聞かせください。
県民が、さまざまな外的要因により、自らの選択を諦めることを強制されるようなことがあってはなりません。私は山梨県を、一人ひとりの選んだ道に対してチャレンジできる社会にしていきたいと思っています。そこで打ち出したのが、「ふるさと強靱化」と「開の国(かいのくに)」という2つの方向性です(図1)。
図1 山梨県が目指す姿
県民の皆さんには自由な選択をし、その道を進んでもらいたいのですが、自分の力だけではどうにもならないような外的要因に阻まれることがあります。それは新型コロナウイルスのような感染症による営業自粛かもしれませんし、地震などの自然災害かもしれません。景気変動のために、正社員で働きたい人が非正規雇用にならざるを得ないようなことも起こります。ある日突然、親御さんの介護が必要になり、離職を余儀なくされるようなことが起こるかもしれません。特に団塊の世代の全てが後期高齢者となる2025年以降、家族のケアは多くの人に降りかかる極めて深刻な問題となるでしょう。このような、県民の自由な選択への様々な障壁を政治の責任としてできる限り取り除くことが、「ふるさとの強靱化」です。
一方、「開の国」は、外部との交流で県を開き、交流を活性化して、県民にできるだけ多くの選択肢を提供しようという考え方です。そもそも選択肢が少なければ、自由な選択はできません。チャンスに対してオープンな開かれた県にしようという考え方です。
現在、この「ふるさとの強靱化」と「開の国」を2本柱として取り組みを進めています。
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