水産DXに先にある未来 消費者も巻き込む持続可能な魚食

地球温暖化で海の環境が大きく変わり、経験をデータで補完するスマート水産業が不可欠になってきた。新しい切り口の生産性向上や水産資源管理でも、データの活用による可能性が広がっている。現場でのICT活用を進めるはこだて未来大の和田教授は、消費者の関与が水産業を変えると期待する。

和田 雅昭(公立はこだて未来大学 システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科 教授)

水産業の現場でICT技術とデータを活用する取組、スマート水産業。公立はこだて未来大学で水産業へのICT活用の研究を進め、2022年3月には「スマート水産業入門」を編著、出版した和田雅昭教授に話を聞いた。

生産から流通まで
水産業の生産性を向上するDX

水産庁による説明では、スマート水産業とは、情報通信技術(ICT)などの先端技術を活用して、水産資源の持続的利用と、水産業の産業としての持続的成長の両立を実現する、次世代の水産業だ。和田氏は同書籍中、100のトピックでスマート水産業の事例を紹介しているが、その用途は、水温などの継続的な観測から魚の雌雄判別、産地市場と漁船との連携まで多岐にわたる。

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