三井物産 二酸化炭素排出削減を企業、製品、消費者の単位で可視化

脱炭素社会実現のためにまず必要なのが、CO2排出量の正確な算出と可視化。三井物産では、様々な脱炭素化の手段を提供する入り口として、排出量可視化ソリューションに着目した。総合商社としての知見を生かし、3つの異なる視点から、CO2削減の幅広いニーズへの対応を目指している。

真野 雄司(三井物産 常務執行役員 デジタル総合戦略部長)

三井物産は、資源・エネルギー分野に強みを持つ商社として知られている。16ある事業本部の中でも、鉄鉱石などの金属資源、原油やLNG (天然ガス)などのエネルギー事業は同社にとって中核的な領域。また日本の産業にも欠かせないことから、同社では組織の重要課題として「安定供給の基盤をつくる」を掲げている。

資源・エネルギーに強い三井物産
3つの視点でCO2排出測定

そんな背景を持つ同社が、脱炭素ソリューションに注力する理由について、同社デジタル総合戦略部長の真野雄司氏は「原料を供給するだけでなく、それらをどのように使うかまでを考えなければならない時代になりました。鉄鉱石や化石燃料は製品化・使用の過程で二酸化炭素(CO2)を排出します。そこで、その排出を抑制する支援策を提供して、バランスを取る必要があります。供給を通して現場を理解しているからこそ、脱炭素化に向けた最適なソリューションが提案できるのです」と自社の立ち位置を語る。

同社がまず着目したのがCO2排出量の可視化だ。「そもそもCO2をどれだけ排出しているのかが見えなければ改善の提案もできません。これを明らかにすることが脱炭素の出発点になります」と真野氏は話す。

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